第15回 日本放射光学会 若手研究会

2023/07/12

放射光と顕微鏡技術・機械学習との交差点

【開催目的・趣旨】
 放射光源の高輝度化と検出器・計算機の性能向上により、顕微鏡技術(イメージング)の発展と利用研究の展開が進んでいる。一方で、中性子線などの量子ビームや電子線・可視光など放射光以外のイメージング手法の発展も目覚ましく、マルチプローブ・マルチモーダルといった相補利用が当たり前になりつつあり、放射光以外の手法で確立された技術が放射光実験に新たな発展をもたらすことも少なくない。さらに、実験系の研究者とデータ科学・機械学習の研究者とのコラボレーションが盛んに行われており、マテリアルズ・インフォマティクスや計測インフォマティクスといったデータ駆動型研究の分野を形成している。
 本研究会では、国内放射光施設の硬・柔・軟X線イメージング関連ビームライン担当者に加えて、様々なイメージング手法の第一線の研究者、データ科学・機械学習の研究者にご登壇いただき横断的な知識共有を目指す。ポスターセッションや研究交流会では人材発掘やネットワーク形成に期待する。交差点を迎えたこの時代に若手研究者はどう連携して歩んでいくべきか、今後のイメージング技術の活用とコミュニティ発展に資する研究会としたい。
【主催】日本放射光学会 / 科研費・学術変革領域研究(A)「データ記述科学」材料科学班
【共催】公益財団法人 高緯度光科学研究センター
    国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構 量子技術基盤研究部門 関西光量子科学研究所
               公立大学法人 兵庫県立大学


【開催時期】2023年9月11日(月)~9月12日(火)
【開催場所】大阪大学吹田キャンパス(工学研究科P1-311)および オンライン(Zoom)のハイブリッド開催
【アクセス】https://www.eng.osaka-u.ac.jp/ja/access/
      (理工学図書館の北側にある建物です)
【参加費】無料(研究交流会参加費は5,000円、学生割引あり)
【参加登録】こちらのページからご登録下さい。
【ポスター発表募集】
ポスターセッションでは放射光や放射光以外のプローブによるイメージング・顕微鏡分光技術に加え、マテリアルズ/計測インフォマティクスなど機械学習手法の応用に関わる研究発表も募集します。ご自身の専門分野以外の研究者との議論やコラボレーションを希望する皆様の発表を期待します。
【参加登録(現地参加・オンライン参加)・ポスター発表申込〆切】
 2023年9月5日23:59(火)(締め切りました)
【お問い合わせ】wakate2023@ap.eng.osaka-u.ac.jp
【世話人】◎菅大暉(高輝度光科学研究センター・代表)河智史朗(兵庫県立大学)
     上野哲朗(量子科学技術研究開発機構)武市泰男(大阪大学)

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参加登録

プログラム


第一日目(9/11 午後)

受付開始 11:30

Session 0 : 趣旨説明(12:20-12:30)
12:20-12:30

「研究会の趣旨説明」
菅大暉(高輝度光科学研究センター)
Session1 : 放射光顕微分光チュートリアル(12:30-14:00)座長:菅
12:30-13:00

S1-1「Soft X-ray Spectromicroscopy: Current Status and Future Perspectives」
荒木暢(分子科学研究所)
13:00-13:30

S1-2「硬X線を利用した2/3次元分光イメージング計測」
関澤央輝(高輝度光科学研究センター)
13:30-14:00

S1-3「軟X線反射率を用いた三次元イメージング法の開発」
鈴木真粧子(群馬大学)
Session2 : 機械学習チュートリアル(14:15-15:45)座長:上野
14:15-14:45

S2-1「EMアルゴリズムによるポアソン誤差を考慮した安定な物理モデル推定」
 安藤康伸 (産業技術総合研究所)
14:45-15:15

S2-2「スパースモデリングを用いたマルチフレーム超解像による放射光顕微分光画像への展開」
五十嵐康彦(筑波大学)
15:15-15:45

S2-3「ベイズ推定によるダイナミクスの情報抽出~時分割XRDへの適用例~」
横山優一 (高輝度光科学研究センター)
ポスターセッション(15:45-17:00)
Session4 : Special Session(17:00-18:30)座長:武市
17:00-17:30


SS-1「X-ray spectroscopic ptychography: Current status and future prospects」
(X線スペクトロタイコグラフィ: 現状と将来展望)
Yukio Takahashi(Tohoku University)
17:30-18:30

SS-2「X-ray Microscopy and Spectroscopy at the Swiss Light Source」
Jörg Raabe(Paul Scherrer Institut)
写真撮影
研究交流会(+パネルディスカッション)

第二日目 

9/12 午前

Session3 : 顕微イメージング利用研究(9:00-10:30)
9:00-9:30

S3-1「顕微XAFS法を用いた環境・資源・惑星に関わる分子地球化学研究」
高橋嘉夫(東京大学)
9:30-10:00

S3-2「放射光イメージングを活用したはやぶさ2リターンサンプル分析」
 松本恵(東北大学)
10:00-10:30

S3-3「材料科学分野でのX線顕微鏡の応用例とその多次元ビッグデータからの情報抽出の試み」
木村正雄(高エネルギー加速器研究機構)
Session4 : コヒーレントイメージングとML(10:45-12:15)座長:岩澤
10:45-11:15

S4-1「時分割軟X線回折イメージングに向けた取り組み」
山崎裕一(物質・材料研究機構)
11:15-11:45

S4-2「BraggコヒーレントX線回折イメージング法による微結晶一粒子の非破壊観察」
押目典宏(量子科学技術研究開発機構)
11:45-12:15

S4-3「深層学習によるスパース画像復元の高速化」
原聡(大阪大学産業科学研究所)

9/12 午後

Session5 : イメージング技術1(13:30-15:00)座長:木村
13:30-14:00

S5-1「SPring-8 BL23SU RI実験棟でのSTXMの整備」
竹田幸治(日本原子力研究開発機構)
14:00-14:30

S5-2「走査トンネル顕微鏡を用いた局所発光測定による磁性研究」
山本駿玄(株式会社ユニソク)
14:30-15:00

S5-3「ラマン散乱光によるバイオイメージング」
熊本康昭(大阪大学)
Session6 : イメージング技術2(15:15-16:45)座長:河智
15:15-15:45

S6-1「放射光メスバウアー顕微鏡の開発」
藤原孝将(量子科学技術研究開発機構)
15:45-16:15

S6-2「超短パルスレーザーを用いた高速磁気イメージング」
高橋龍之介 (兵庫県立大学)
16:15-16:45

S6-3「コンプトン散乱イメージングの開発」
辻成希 (高輝度光科学研究センター)
Closing Remarks(16:45-17:00)